カテゴリー 欧州自動車産業

欧州製造業における新規投資・拡張動向まとめ

欧州製造業は減速感が語られることが多いが、2025年後半から2026年初頭にかけての投資動向を見ると、必ずしも一様に不調とは言えない。ハンガリー、ポーランド、チェコ、スロバキアといった中東欧諸国では、電気自動車(EV)や電池、防衛、半導体、消費財といった分野で新規投資や生産拡張が相次いでいる。本稿では、各国で発表された具体的な投資案件をもとに、欧州製造業の中で依然として勢いを保つ産業・地域の実像を整理する。

ハンガリー進出の中国系製造企業と最新動向

ハンガリーは中国系製造業の投資拠点として存在感を高めています。BYD、CATL、NIOをはじめとする大手がEVや電池工場を建設・拡張し、LenovoやWanhua Chemicalなども欧州市場向けの拠点を整備しています。投資規模は数億から数十億ユーロに及び、数千人規模の雇用が創出される案件も登場。政府の優遇策と地理的優位性を背景に、ハンガリーは中国企業にとって欧州展開の要衝となっています。

チェコへの海外メーカー製造投資動向

2025年以降、チェコ共和国では電気自動車(EV)、バッテリー、半導体といったハイテク分野を中心に海外メーカーの製造投資が相次いでいます。欧米やアジアの企業が新工場の建設や生産能力の拡大を進め、数十億ドル規模の投資によって数千人規模の雇用が創出されています。政府の積極的な誘致策や欧州の中心という地理的優位性を背景に、チェコは「欧州の製造ハブ」としての地位をさらに高めています。

欧州における日系自動車メーカーと部品サプライヤーのR&D拠点と活動

欧州における日本の自動車メーカーおよびティア1サプライヤーは、生産拠点だけでなく研究開発拠点を広く展開しています。トヨタや日産をはじめ、各社は地域ニーズや環境規制に対応した車両開発や先端技術研究を進め、現地の自動車産業と深く連携。電動化やCASE分野の進展とともに、その役割は今後さらに重要性を増しています。

ハンガリー・ポーランド・チェコ・スロバキアにおける欧州自動車メーカーとTier1サプライヤーのR&D拠点

欧州自動車産業は、電動化・自動運転・デジタル化を背景に中東欧地域でR&D拠点を拡大しています。ハンガリー、ポーランド、チェコ、スロバキアに設立された欧州OEMや主要Tier1サプライヤーの研究・開発・試作拠点を紹介します。

岐路に立つ欧州自動車産業ー100万の雇用を守るには?

欧州自動車産業

EUが掲げる「2035年以降は新車すべてゼロエミッション化」──この目標を巡り、見直しを求める声が一部で高まる中、もし撤回すれば最大100万人の雇用が失われるとの試算が公表されました。報告をまとめたのは、欧州交通環境NGO「Transport & Environment」。EV移行は経済と雇用の破壊ではなく、むしろ再生のチャンスなのか? データとともに、その真意に迫ります。